Home > 書籍案内 > やきものは男の本懐である。

やきものは男の本懐である。
タイトル やきものは男の本懐である。
−古陶から近代巨匠まで、巨陶今昔ものがたり

著者 黒田草臣

定価 2,800円(本体価格)+税

ISBN 978-4-86238-119-4

発売日 2009/1/16

内容 壊れてしまうから、儚いからこそ、何百年も愛でられてきた――。
やきものは男の美学なり。

大ヒット漫画『へうげもの』の古田織部の生きた時代、武士や数寄者たちは、茶にのめりこみ、やきものに心酔した。
中国からわたってきたて天目茶碗は、真っ黒いなかに油の滴のような七色の釉薬が仄見えて、まるで満天に輝く星のよう。宝石のような美しさに見とれた。
戦の前、戦国の武将たちは、朝鮮半島からわたってきて井戸茶碗に点てられた茶をまわしのみ、共に戦い生き抜くことを誓った。

ただの観賞のためではない、もっと切実ななにかが、「やきもの」だったのだ。

そんな中国や朝鮮半島からわたってきたやきものに近づこうと、日本でも、たくさんのやきものが誕生したが、明治になると機械化が進み、日本のやきものは壊滅的な状態に。それらを復興させたのは、魯山人や荒川豊蔵らたち。彼らは桃山時代などに焼かれた器を参考に、廃れていた技術を蘇らすことに成功した。日本のやきものは、いったん途絶えた後、昭和の初めに再興されたのだ。
本書では、昭和の名工たちが手本とした伝世の古陶と、それらを範にした昭和の名品、さらには現代のものをあわせて紹介しながら、一本の糸のように受け継がれてきた日本の工芸技術の粋を披露する。

著者プロフィール ◆黒田草臣(くろだ・くさおみ)
1943年鎌倉生まれ。黒田陶苑代表取締役。40年にわたり陶業に携わり、「北大路魯山人展」など近現代陶芸家を中心とした展示会、個展を数多く企画プロデュースする傍ら、陶磁器に関する執筆・監修を行う。著書に『魯山人ART BOX 美と食の天才』(講談社)、『終の器を選ぶ』(光文社新書)、『器・魯山人おじさんに学んだこと』(晶文社)など。現・沖縄県立沖縄芸術大学非常勤講師・朝日旅行「極めつけ陶芸紀行」講師など多数兼任。




■ご購入は全国の書店、または下記のオンライン書店で

Page Top